スタッフ

スタッフ紹介

齋藤紀彦
東邦大学医療センター大橋病院脳神経外科 准教授

 医学の進歩により脳腫瘍の治療成績が目覚ましく向上し、その結果として「脳腫瘍サバイバー」が増えています。脳腫瘍サバイバーは様々な後遺症や晩期障害に悩まされていますが、それを支える医療体制は充分なものではありません。
 そこで我々はUniversity of California San Francisco脳腫瘍センターと共同研究のもと、脳腫瘍サバイバーシップ・プログラムを作りました。このプログラムは医師、看護師、リハビリテーション療法士、栄養士、ソーシャルワーカーなどの多職種の専門スタッフが、脳腫瘍の患者さんやケアギバーのサポートします。また、患者さんやケアギバーが直接悩みをお話しして、情報やアイディアを出し合い、皆様の日常生活に役立てるような機会を提供していきたいと考えています。

島津智子(Satoko Shimazu)
ピアサポーター

 2020年に脳腫瘍と診断されました。後遺症により生活の中で困難な状況が生じている中、まわりに同じ病気の人がいないため相談をすることができず、孤独感を感じていました。そんな中、アメリカのUniversity of California San Franciscoの脳腫瘍サバイバーシップ・プログラムを知り、すぐに参加しました。そこでは、科学的根拠に基づいた心身ともに健康になるための情報はもちろん、脳腫瘍と共に懸命に人生を歩んでいるサバイバーとのコミュニケーションにいたるまで幅広いサポートを提供し、前向きに生きていく強さを与えてくれています。そして、「これこそが脳腫瘍サバイバーの必要としていることだ!日本にも導入すべき!」と確信しました。日本の脳腫瘍に関わる方々のために、患者の視点から、「あったらいいな」と思えるサービスを展開し、病気を誇りに新たに一歩を踏み出せるようなプログラムを作っていきたいと思っています。脳腫瘍サバイバーブログも書いていますので、読んでいただけると嬉しいです。

島津絢子(Junko Shimazu)
ケアギバー

 姉のケアギバー代表としてプログラムに参加しています。私は、米・コロンビア大学で遺伝学の博士号を取得し、現在ロックフェラー大学で研究員として働いています。サイエンスは日々、科学者・医療従事者・患者が一丸となって、現在進行形で発展しており、生きるための希望だと強く信じています。しかし、自分の姉が病気になった時、科学知識へのアクセスに大きな壁があり、さらに患者特有の困難に関する集合知識がオープンな形で一般に共有されておらず、患者やケアギバーが孤立してしまう・個人の努力や感想で完結してしまっていることが多いのではないかと思いました。
 脳腫瘍に関わるひとりひとりの大切な経験が集まって、それが知識となり、情報として共有される場を提供できるよう力になっていきたいです。

森田剛司(Takeshi Morita)
ケアギバー

 ロサンゼルスで育ちました。カリフォルニア州は、このプログラムのパートナーであるUniversity of California San Franciscoをはじめ、科学分野の英知が集まっています。まだ答えがない現象をサイエンスを通して解明していく研究に魅了され、カリフォルニア大学バークレー校で神経科学の分野で博士号を取得しました。現在はロックフェラー大学で、私たちが考えたり、行動したり、痛みや温度を感じたりする時に、脳や神経系がどのように働くかを研究しています。科学者と一般とのコミュニケーションが足りていないこと、また、多くの科学に関する情報は英語で書かれるため、日本語になるとさらに信頼できる知識へのアクセスが限られていると感じています。自分の研究経験と日米で育った経歴を生かして、脳腫瘍に関わるすべての方々の力になりたいです。